AKB48のメンバーは誰に雇われている?(つづき)

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前回は、タレントがプロダクションと結んでいる「マネジメント契約」の特徴についてざっくりとしたお話をさせて頂きましたので、今回はその続きです。

前回お話したとおり、マネジメント契約が通常「専属性」「独占性」を伴っていることからすると、AKB48のメンバーが、AKBを運営するAKSと太田プロなどのプロダクションの両方と契約している可能性は低いでしょう。

だとすると、プロダクションに所属しているメンバーは、それぞれのプロダクションと「専属性」「独占性」のあるマネジメント契約をして、そのプロダクションから(誤解を恐れずに言うと給料のような形で)収入を得ており、AKBを運営しているプロダクションであるAKSとは直接契約をしていないということが考えられます。

つまり、AKB48を運営しているAKSと直接契約をしているのは、メンバーではなく、メンバーの所属するそれぞれのプロダクションということになりそうです。

この法律関係を、お金の流れという面からみてみましょう。

まず、AKB48のメンバーが集まってAKB48の活動で挙げた収益は、まずはAKSに入り、そのお金が、AKSとプロダクションをつなぐ契約を媒介として、ロイヤルティのような形でメンバーが所属するそれぞれのプロダクションに流れ、そのお金が最終的にメンバーに流れてくるというようなフローになるような気がします。

他方で、メンバーがドラマの主役になるなど、AKB48としての活動以外から挙げた収益は、ドラマの例でいえば、まずはドラマの製作委員会などに入り、そこからメンバーが所属するプロダクションにお金が流れ、最終的にメンバーに流れてくるということも考えられるでしょう。

 

ところで、一見複雑に見えるこの構造。このAKB48のビジネスは、本当に特殊で複雑なことをやっているのでしょうか?

実は、AKB48のメンバーは、最初から現在の芸能事務所に所属していたわけではありません。

メンバーは、研究生時代はAKSに所属し、売れてきたら晴れてタレントとして他のプロダクションに移る仕組みになっています。

AKSの立場からすると、せっかくメンバーがタレントとして売れるようになるまで育てあげたのに、他事務所に移籍させるのは惜しい気もします。

ですが、AKSとしては、プロダクションへの移籍に伴う移籍金や、移籍後のメンバーの活動に対するロイヤルティなどによって、移籍後も収益を上げていると考えることもできるでしょう。

また、解雇規制が極めて厳格な日本の労働法市場からすると、浮き沈みの激しい芸能界において同じタレントを長い間抱えることは大きなリスクともいえますので、売れっ子のときにタレントを他のプロダクションに移籍させることには、そういったそのリスクを回避するというメリットもあります。

 

オーディションでスターの原石を取りこみ、その原石を磨いてタレントとして活躍できるようになったときに、移籍金などと引き換えに彼女らを手放し、グループの新陳代謝を促し続ける。

一見AKB48を運営するAKSのビジネスモデルは特殊で複雑なようにも思えますが、

よく考えてみると、ごくごくあたりまえな商売のモデルであることに気付きます(まあ、あくまで推測ですが。。)。

 

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